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弁護士増加は業界にとって悪いことか?

2014.01.20
所長ブログ

新しい年を迎え、あちこちで新年会が行なわれている季節です。福島県弁護士会いわき支部でも、先週、恒例の新年会を行ないました。昨年12月に当支部に登録された新人弁護士の先生方とは初めての顔合わせと言ってよく、自己紹介を含めて、有意義な懇親の時となりました。私も、任期が残り少ない支部長として、挨拶をさせていただきました。

それにしても、このように一堂に会すると、改めて、当支部も会員数(弁護士の数)が増えたなと実感します。わずか6、7年前まで、福島県弁護士会の中で、相馬支部、白河支部、会津若松支部とほぼ同人数(4支部とも10名程度)であったのに(福島支部、郡山支部が圧倒的に数では抜けていました。)、他の3支部がそれほど増加していない中で、我がいわき支部は、その間、3倍弱の急増となっています(現在32名)。

弁護士が増えることは、それだけ選択の余地が増えるわけですし(尤も、そのためには弁護士が増えたことの広報が必要で、現実には、まだまだ広報不足だと思いますが。)、相談、依頼される市民・中小企業の皆さんにとっては、良いことに間違いありません。

ただ、業界の中では、(特に同じ支部内で会員数が急増することに関しては)、色々な考え方があります。ある会員は、競争が激しくなって大変だと将来を憂いますし、確かに、競争相手が増えるという側面はあります。

しかし、個人的には、会員増加は心強いという思いの方が強いです(流石に、この勢いでずっとというとどうかな、と感じますが、需要と供給の関係はいずれ働くのだと思っています。)。

どの世界でも、問題が生じたとき、問題を共有する仲間が多いほど、その解決策もより良いものが期待できます。弁護士業界も、弁護士急増問題だけでなく、様々な問題に直面していますし、これからも益々問題が発生し、全体で取り組まなければなりません。

そんなとき、少ない人数では心許ないというか不安ですよね。そう考えれば、支部の会員数が増えたことは、基本的によいことだと思っています(実際、支部会での協議事項に対する意見も、以前よりどんどん出るようになりました。)。増えたと言っても、当支部は、まだまだ顔が見える数ですし、若い弁護士が増えると言うことは、活気が生まれます。新年会に参加して、当支部のこれからは明るいと思った次第です。



ちなみに、一般の方の中には、弁護士同士が知合いで結びつきが強いと、なあなあで事件を適当の処理されるのではないか、と疑念を抱く方がいるかもしれません。

しかし、少なくても、これだけ弁護士の数が増えた現在ではそれは無用の懸念と言って良いかと思います。そもそも、弁護士は依頼者の間で委任契約に基づく善管注意義務を負っており、それよりも弁護士同士の関係を重視して手を抜く、などということは絶対に許されません。これは建前ではなくて、弁護士であれば、骨の髄まで分っていることです。

また、先ほどもいったように、当支部は、増加したと言ってもまだまだ全員の顔が見える小さな支部ですので、複数の事件の両代理人が同じ弁護士同士ということも日常茶飯事です。このような支部で馴れ合いをやっていたら、相当の件数を馴れ合わなければならなくなりますので、流石にそれはフィクションの世界です。それこそ、いくつ首があっても足りなくなります(笑)。



以上

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